左右の見え方にこだわるより、眼鏡はお客様の習慣にあったバランスが大切。

(補足)お客様のご質問への回答編 (回答編の目次は、ココをクリック。)


(19)【 均等より バランスが大切 】 – 個性を蔑ろにしない・快適な度数バランス –


◇眼鏡製作時に「左右同じ見え方」にこだわる方が結構いらっしゃいます。
※まず厳密なレベルでいえば、まず完全矯正値でも不可能なことです。

 お気持ちは分かるのですが、一概にそれが良いとは言えず、
 「快適さから遠くなり」かえって「不具合」の原因になることも…。


 眼鏡で一番大切なのは「両眼で見た時に問題なく、快適に使える」こと。
 良い眼鏡=御本人に馴染む=「お一人お一人の個性」に基づくことです。


 ではまず、左右同じにすることが厳密には不可能な理由の一部を記します。



(1)左右の見え方を全く同じにできない、原因の分類と具体例。

【 原因の分類 】【 具体的な例 】
 原始的に不可能
◇左右で最高視力が違う。 (右は1.0、左0.7とか。)

◆左右で色の認識が違う。 
(蛍光灯を見ると、右は白く、左は茶色っぽく。)

◇左右で物の大きさが違う。(裸眼の目の良い人でも微妙に違う。)

~これらのことは、目の健康な人でも起こる事象です。(*’ω’*)
 因って、見える方を落として、左右を近づけるしかありません。


※角膜・水晶体の形状・厚み。網膜までの距離や網膜上の細胞数・大きさ。
 視神経の数・伝達速度、脳での画像処理速度、全てが左右眼で全く同じ。

 そんな奇跡の人ならば、左右で同じ見え方は実現可能ですが、
 人間は機械ではありません。(>_<) まずいらっしゃいません。
使用者の個性に
起因するもの

◇長年の目の使い方で、例えば、右目で遠く。左で近くをみるクセが…。
→視力も遠くは右目が。近くも右目が見やすくなっている


◇利き目が左だけど、右の方が視力がでる。
 左を強い度数にしてみたら、やっぱり疲れて慣れなかった。

⇒利き目は、認識力や脳での画像修正の習慣の一部であって、
 必ず見やすくならないという実例です。


(具体例)‐同一人物です-

・遠用の利き目は、右目だけど、視力がでやすいのは左目。
・近用の利き目は、左眼だけど、視力が出やすいのは右目。

~このバランスを無視して、
 左右の見え方を近くした遠近両用眼鏡が慣れなかった。

 当店で上記お客様特性をそのまま活かしたメガネで、
 快適にお使い頂けています。



→特に後者の「使用者の個性に起因するもの」とは、
 「使われる方の物を見る時の特徴」と置き換えることができます。


~まず左右を近づけた方が良いのか、それとも揃える方向が良いのか?
 この視点でものを考える必要も出てくるでしょう。

 仮に近づけていくほうが良いと結論が出た場合には、
 時間をかけて少しずつ改善をしていこうとお考えになることをお勧めします。



(2)急がず時間をかけて、将来(次回以降)の眼鏡で近づけるという考え方。

事例対応例

◇長く過矯正、
 または低矯正状態の眼鏡を装用。

 色々な意味で光刺激に対する反応が
 鈍っていたため、
 測定当時、
 左右の見え方が似たり寄ったりだった。

 でも新しい眼鏡を掛けていたら、
 片目の視力が向上。
 
 この後はどうするべきか?

→後れてもう片眼も、
 徐々に向上する可能性もあり、
 両眼視に問題がなければ、

 そのままのご使用が吉。

※特に過矯正・低矯正の装用が長かった場合、
 脳での画像化は、
 経験を積むほど変わる可能性有。

 下手に度数を上げる(強く感じて)と
 疲れリスクに。

◇検査機では、近くが見えていたが、
 完成品を掛けたら、何だか見え方が??

→前の眼鏡では、顔を傾けて、
 見え方をカバーしていた。

~新しい度だとそのフォローが不要で、
 そうクセで見ていらしたので、
 逆に見辛くなるとご注意申し上げました。



→このように、新しい見え方に細胞レベルで時間を掛けて慣れさせて。
 使い方(癖)等の修正についても段階を踏んで、

 「数年後の未来を見据えの」遠近両用の眼鏡作りも時に必要です。



(3)まとめ:【 眼鏡を変える 】ことが【 見え方の習慣(クセ)を修正する 】機会にもなる。


◆「眼鏡の見え方に慣れる」とは、大まかに2つに分けて考える必要があります。

・知覚できる表面的部分:「見え方に慣れる」という感覚。
・知覚できない内面部分:網膜像の細胞の情報収集・脳での画像修正。


~前者は早ければ数日で慣れますが、そういう人でも後者には時間が掛ります。
 特に、低矯正または過矯正の眼鏡だった方は、後者に時間が掛ります。


★物を見る癖や好みは、現在の年齢だけの時間をかけて作られています。
→ですから、1回の眼鏡製作で自己対応できる範囲にすることが大切です。


 ひとつの良い機会と考えて、眼鏡を作ることをお勧めします。




(番外編)1回の眼鏡づくりでどこまで修正するか?私が心がけていること。


◆私は眼鏡をお作りする時に、

(1)検査等で「現状把握」した上で、
(2)ご希望の見え方が可能か?
(3)次にその装用度数に耐えられるのか?

 順序立てて、お客様のお相手をさせていただきます。


 もし耐えられないのであれば、次回以降ご希望を叶えるために。
 現段階で、一番満足度の高い度数・バランスを考えご提案します。


◇この際に大切なことの1つが、複数の度数をテスト装用することです。
 ただお客様を1人にお任せせず、マンツーマンでいること。

 しっかりコンサルティングしておくことで、問題点を把握していますから、
 テスト装用時、適時、的確な質問をして、お客様の答えをチェック。

 ご希望の眼鏡となるか、お客様の自覚と整合性があるかもチェックもします。
 お好みを把握することも特に注意しています。

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