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使い易く 慣れ易い 遠近・中近・近々両用眼鏡 を作るために。

洗い方ひとつで眼鏡の寿命が変わります。

でもお湯では洗わないで下さい。

(10)【 眼鏡を長持ちさせる洗い方 】

フレーム・レンズを痛めにくい・傷つきにくい洗い方


【イントロダクション】



★新しいレンズの発注時「傷つきにくいコート」希望のお客様が増えています。
 なるべく長く快適にご利用頂くために、個人的にもお勧めしています。


 ただ、耐傷性コートをつければ、全て解決という訳ではなく、
 やはり、適切なお手入れ方法が大切です。


 具体的には【レンズを拭く時】・【洗う時】がポイントです。


 私は洗い方に注意していて、数年から10年位使用中の眼鏡をお見せすると、
 痛みが少なくて、傷が多くなってしまうお客様に驚かれることもあります。


 注意点は本当に些細な事ですし、


 「持ちが良くなった」と言って頂くお客様もいらっしゃるので、
 「洗い方のご質問」も頂いたので、このページに記しておきます。


※なお仕事上の原因で傷のつくお客様には、眼鏡の上から掛ける、
 花粉症用等のオーバーグラスの使用をお勧めします。


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まず 傷がつく 主な原因は?



◇ 表面に目に見えない砂粒やチリなどがついたまま、拭いてしまう。
〜 細かい傷が規則的についてしまう方はそのタイプかも…。


◇ 綺麗好きで眼鏡を良く拭く。その時に無意識に力を入れている。
〜 レンズの傷の軌跡が「横一方向」や「円」を描いている方…。


◇ レンズをお湯で洗ってしまう。
〜 カメの甲羅のようにコートがはがれてしまう方はこのタイプかも…。


◇ 眼鏡を寒暖の差が激しい環境で使う方
〜 揚げ物をする時に使ったり、冷蔵庫などに出入りする方はこのタイプかも…。


⇒ 大体この4つが主な原因の中でも、上位にくると思います。
  そしてこの4点を注意すれば、レンズの寿命は伸ばせるとも思います。


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 【 傷をつけにくいレンズのお手入れ

ポイント解説図・写真
(1)
すすぐ
まず傷の原因になる、
ホコリ・ちり・砂粒等を、
水ですすぎ落とします。

この時、コップやボールに
メガネを入れて濯ぐのもOK。

1杯目の水を入れ、
コップ(or ボール)に
メガネを入れて濯ぐ。

大抵の埃や砂粒が浮きます。
一杯目の水はすぐに捨てる。

2杯目で眼鏡をすすぎ、
さらに埃や砂粒を
綺麗に落として下さい。
(2)
洗う
濡らしたまま、レンズ表面に
中性液体洗剤を『一滴』。

それを伸ばしつつ、裏面、
もう片方のレンズにも伸ばし
綺麗に洗いましょう。

眼鏡の持ち方は、
ふちのある眼鏡の場合、
ふちを抑えた状態で。

ふちなし眼鏡は、
レンズの淵を持って洗う。

レンズとレンズをつなぐ
ブリッジ部分を持って洗うと

知らないうちに負担を掛け、
壊す方もいるのでご注意を。
(3)
すすぐ
3杯目のコップの中で
洗剤を濯ぎ落としましょう。

4杯目の水をコップに入れ、
上から水道水を流して、

さっとすすぐのも良いです。
(4)
乾拭き
すすぎが終わったら、

綺麗な眼鏡拭き
又はティッシュで、

錆の原因とならないよう、
乾拭きをしましょう

眼鏡拭きはくれぐれも、
砂粒や汚れがないように、

予め綺麗に洗ってから、
乾拭きに使いましょう。




★注意点


・眼鏡本体が「べっ甲や皮」等の動物素材や「木や竹」等の植物素材の場合、
 素材内部に浸透したりすると、変色や変形、破損の可能性があります。


⇒金属や樹脂・プラスチック以外、又は上記のような素材の場合、
 レンズだけを洗い、もし濡れた時はすぐに乾拭きしましょう。


・固形や酸性・アルカリ性洗剤は、絶対使わないで下さい。
 

 中性液体洗剤でも原液では、コートやフレームを痛めることがあります。
 中性液体洗剤を少量。濯ぎでついた水で伸ばし(=薄めて)洗いましょう。


・手配りポケットティッシュの多くは、繊維が太く、粗いものです。
 優しく乾拭きしても、意外にコートを剥がすかもしれません。


 繊維が細く柔らかいネピア等の一流メーカーのティッシュを。
 こだわる方には、クリネックスがお勧めです。(2013年時点では)


・レンズを洗う or 拭く時は、「力を入れない。軽くする」こと。
 力を入れるとコートを痛め、傷の原因になります。
 
(レンズが厚くて持ちやすい、度の強い方・綺麗好きの方は要注意。)



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【 これからレンズを注文する方へのアドバイス 】


★コーティング選択では、基本的に「耐傷性」つきにすることはお勧めします。


★次にホコリや花粉などが付着しやすい環境で傷を作る方には、
 「帯電防止」コートを推奨します。ご検討下さい。


★レンズ厚みを過度に気にしすぎて、超高屈折レンズを選んでいませんか?
 高屈折になるほどコーティング寿命は短くなり、傷もつきやすくなります。
 
(厚みの差が少ないのなら、寿命の長くなりやすい方をお勧めします。)


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【 眼鏡に早く傷をつけてしまう方へ 】


 - 古い眼鏡を活用しましょう -


◇傷のつきやすい環境で眼鏡を使わないといけない方は、
 出来る限り「古い眼鏡」を併用して、上手に使って下さい。


 農業や畜産業のお客様には、新しい眼鏡はお出掛け用、
 作業用は今までの古い眼鏡にして頂いてます。


⇒新しい眼鏡を使いたい方には、眼鏡の上から花粉防止眼鏡がおすすめ。
 花粉防止眼鏡なら傷ついて、新しい物にかえてもコストが安くなります。


◇似たところで、料理人・主婦のお客様には、


 揚げ物や蒸気でコートが膨張するので、1つ前の眼鏡を使って頂いて、
 買い替えサイクルを伸ばすことができたと喜んで頂きました。

→コートと素材との膨張率は異なるので、
 冷めた時に甲羅状にコート割れが起き、傷も付きやすくなってしまいます。



- 内容は随時更新・変更予定。ぜひ眼鏡を大切ご愛用ください。 -


……お客様のご質問への回答編 (回答編の目次に戻るには、ココをクリック。)

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